それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

資産家が不慮の死を遂げた場合、妻や家政婦にはどれぐらいの遺産が入るか?

資産家が突然亡くなったとき、気になるのはやはりその遺産の行方です。

遺産相続にはいろんなルールがあります。すべてを紹介するのは難しいですが、法定相続を中心に、一体どういう配分になるのか?例を見ながら考えましょう。

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約18億7千万円の資産を持っていた人が亡くなったとします。この場合の資産とは、総資産から負債を引いた残りの金額になります。

そして、資産家には子がおらず、妻と二人だけ。両親もすでに亡くなっており、兄弟が6人いたとします。(兄弟のうち亡くなっている人がいる場合でも、その子に代襲相続される)また、資産家には結婚歴がありますが、そのときにも子供はできなかったものとします。

法定相続分

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この場合の法定相続分は妻が4分の3の13.5億円、兄弟姉妹は4分の1を6人で分けるので一人あたり24分の1の7,500万円となります。

家政婦に相続される分はありません。

遺言書がある場合

資産家が仮に「家政婦に4,000万円。残りはすべて妻に相続する」といった趣旨の遺言書を残していたとします。その場合の分割はこうなります。

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資産家が仮に「家政婦に4,000万円。残りはすべて妻に相続する」といった趣旨の遺言書を残していたとします。その場合の分割はこうなります。

「遺留分」というのは、遺言書で「誰かに全額相続させる」といった指示が書いてあったとしても、その一部を請求できる権利のことです。これは配偶者以外に、子や親に認められている権利ですが、残念ながら兄弟姉妹にはありません。したがって、配分としては、遺言書通りになります。

家政婦は身内ではありませんので、正確には「遺贈」を受けるという形になります。

相続欠格について

ところで、故人が持っていた資産を受け継ぐことができる「相続」ですが、実は、相続を受けられない場合、というのがあります。それが相続欠格です。

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相続欠格というのは次のような条件の時に発生します。

  • 故意に被相続人、先順位・同順位の相続人を死亡するに至らせ、または至らせようとしたために刑に処せられた者(民法891条1号)
  • 被相続人の殺害されたことを知って、これを告発せず、または告訴しなかった者(民法891条2号本文)※是非の弁別のない者の場合又は殺害者が自己の配偶者若しくは直系血族であった場合を除く
  • 詐欺・強迫により、被相続人が相続に関する遺言を作成・撤回・取消し・変更することを妨げた者(民法891条3号)
  • 詐欺・強迫により、被相続人に相続に関する遺言を作成・撤回・取消し・変更させた者(民法891条4号)
  • 相続に関する被相続人の遺言書について偽造・変造・破棄・隠匿した者(民法891条5号)

要は、対象となる人を殺害した人や、遺言書を書くように詐欺・強迫をしかけたり、遺言書を偽造したり、隠したりしたら、相続欠格の対象となり、相続する権利を失います。これを『相続欠格』といいます。

相続欠格の人がいると、どうなるか?

たとえば、妻と家政婦が結託して遺言書の内容を書き換えていることがわかった場合、その取り分はこう変化します。

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妻と家政婦は相続欠格となるので受け取れず、兄弟姉妹だけが法定相続人となります。各6分の1ずつ受け取ります。各人約3億円です。(欠格した人に代襲相続人がいない場合、基礎控除の額が変わります。)

この「相続欠格」ですが、欠格するのは欠格する理由を作った本人だけで、もしその人に子供がいる場合、相続の権利がその子供に引き継がれます。これを「代襲相続」といいます。

隠し子がいた場合

資産家は往々にして、家庭外に別の家庭を作っていることがあります。死後、実は外に子供がいて、認知もしていた、ということがわかることもあります。その場合、法定相続分はこのようになります。

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兄弟姉妹が受け取れる金額はなくなり、妻と子が遺産を半分ずつ分けることになります。(基礎控除額が変わるので約9億円です。)

 

さて、ポイントはこの場合の「子」は「胎児」でもOK、ということ!

 

上記の「相続欠格」になったとしても、それは当人だけで、子どもには相続の権利が引き継がれる「代襲相続」がある、という話をしました。

 

もし、妻のお腹に胎児がいて、夫の子と推定される条件が揃っていた場合、かりに妻に相続欠格事由があったとしても、胎児に相続が引き継がれます。

 

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さらに、この胎児が万一亡くなった場合、その子の持っている財産は、唯一の肉親である母親が相続することになり、、、、

 

このように、遺産相続においては、いろんなドラマが起こる可能性があります。さて、これからどんな事件が起こるんでしょうか。

 

rick08.hatenablog.com

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