先週、元フジテレビアナウンサーの長谷川豊さんと、ブロガーのやまもといちろうさんが、姉歯問題についてブログで議論をしていて、「ああ、話が噛み合わないってこういうことだな」と感じました。類型化出来そうなので、ちょっと整理してみました。
元記事
長谷川豊さんの主張
やまもといちろうさんの主張
「姉歯物件は大震災でビクともしていなかった」と長谷川豊が言ってんだけどさ: やまもといちろうBLOG(ブログ)
長谷川豊さんの与太記事について: やまもといちろうBLOG(ブログ)
元記事を整理するとこんな感じ。
これは「三段論法」と言われるものに近い形です。正しい三段論法とは下記のようなもの。
異なる2つ以上の事実の中から、それらに通じる「真理」を突き止めるのは、論理学・推論の楽しさとも言えます。
ここで彼氏は前提1か2のいずれかを否定できれば、論理上は結論を否定できます。2は否定出来ないですから、1を否定すればいい。この場合、「すべて」が崩れればいいわけですから、たった一人でもいいので、「浮気をしない男」を見つけることができれば、結論が否定できます。
さて、上記の長谷川さんの記事に対して、やまもといちろうさんはこのように指摘しました。
で、ここで、論理的に長谷川さんがすべきことは2つに1つです。間違っていると言われた前提2を訂正するか、やまもとさんの主張1を否定するか。主張2は感想なので、受け止めとけばそれでいいものと思います。論理的には。
ところがここで、長谷川さんは思いもよらない行動に出ます。それが下記の「話が噛み合わない人の6類型」です。
多少、ご本人の主張と異なる部分はあるかもしれませんが、類型化するとこうなります。
仕事やプライベートでも、話の噛み合わない人に会う局面がたまにありますが、大体この6類型のどれか、あるいは複数に入るのではないでしょうか?
自分の話してる相手がこうなった時どうしたらいいか?具体的に主張内容を全部書きだして、一つ一つ検証しましょう。図にすると便利ですよ。ベン図がいいですね。
類型を図にするとこんな感じ。
話が噛み合ってる人同士の議論ならば、論者Aと論者Bの重なりの部分が大きくなったり、より輪郭がはっきりしてきます。一方、6類型の人は、そういう方向に話が行かなかったり、違う宇宙の話をすることになります。
なお、気をつけていても、自分自身が上の6類型のどれかと同じ行動をしてしまっていることもあります。そういうことにならないように、論理学の教科書をたまには読んでみるのもいいかもしれません。
三段論法と一口にいっても、定言的三段論法や条件的三段論法といったものがあります。それ以外にも両刀論法なども説明しています。練習問題とかもあるので、こういうので訓練すると、違う話を一つの枠組みに入れてしまう、みたいな根本的な間違いは減らしていけるのかなと思います。