仕事を「自分事」としてとらえることができたら、その瞬間にすべてが変わります。「スピード感」も「目標に対するコミット感」も「毎日の充実感」も、何もかも。最終的に結果が出せる確率も確実に上がる感触が有ります。
では、どうやれば、社内に「仕事を自分事としてとらえる」ことが出来る人を増やせるのでしょうか?それについて、面白い本を読みました。
㈱CWM総合研究所の杉田圭三氏と杉田一真氏が書かれた「なぜ、この会社の成長は止まらないのか」という本では、5つの企業をあげて、ケーススタディとして紹介しています。
しまむら、ヤオコー、ハイディ日高、サイボクハム、ユー・コーポレーションといった、連年で増益増収を繰り返している会社について、理念や強みと、それがどうやって実現されたかについて、コンパクトに整理しています。
これらの5つの会社に共通する点として、次の点をあげています。
上に上げた企業は、これら5つの行動を通して、社員一人ひとりに「自己覚知」を促します。簡単に言えば、仕事を自分事としてとらえ、ひとりひとりが経営者の気持ちで考えて行動する組織を作っている、ということです。
上記5つを具体的にどうやって構築していくのか、については、本に詳しく書いてあるのですが、重要な点を一枚の表に表現すると下記になります。
「からあげ屋さん」を例にとって、理念が仕組みになり、結果として収益が上がる仕組みを説明しています。要は「社員みんなが、『美味しい唐揚げを提供したい』という気持ちと、そのための方法を共有したら、結果はあとからついてくるよね」という話です。すごく納得感が有ります。常にお客さんにとっての最善を選択する「ユーザファースト」が、まわりまわって会社の利益にもなる、というのはまさにこういうことだと思います。ただ、そのためには、そもそもの「思い」が正しいものでなければなりません。
僕はいま会社でPMOとして組織横断の課題の解決や進捗の管理をする役割を与えられています。なので会社のすべての問題は全部自分の問題だ、と思って取り組んでいます。すべてを自分が解決できると思うのは思い上がりかも知れませんし、自信過剰かもしれません。もちろんひとりでは何もできません。しかし、強い思いを持って、正しいやり方で粘り強くやりぬくことを伝えていけば、みんなで課題を解決していけると信じています。そうやって「自分事としてとらえる」ことが伝わっていけばいいなと思っています。
結局は「心」に答えがあり、結果を生む。「心」を共有することが、「自分事としてとらえる」という言葉の正体なのではないでしょうか?