それ、僕が図解します。

世の中のビジネスモデルやいろんなものの複雑な仕組みを、できるだけわかりやすく説明してみたいと思います。主な話題はネットビジネス、不動産、オタクネタ、時事ネタなど。中途半端な説明や、図を使ってないものもあるかもしれませんが、温かい気持ちでお許しください。

Go To トラベルキャンペーンにどう対応すべきか?

7月22日からGoToトラベルキャンペーンが始まります。

 

最新情報は観光庁のページでご確認ください。

Go To トラベル事業関連情報 | 観光庁


と、いいつつつ、知りたい情報があんまりないんですよね。
特に、PDFに書いてある「事務局によるもののほか、7月13日(月)から各運輸局主催で開催される事業者向けの説明会」。きっと、運営事務局から個別の事業者に連絡がいってるんですね。

運営事務局のメンバーはこんな感じです。

<共同提案体> ◎(一社)日本旅行業協会 ・(一社)全国旅行業協会 ・(公社)日本観光振興協会 ・(株)JTB ・KNT-CTホールディングス(株) ・(株)日本旅行 ・東武トップツアーズ(株)  <協力団体> ・全国旅館ホテル生活衛生同業組合連合会 ・(一社)日本旅館協会 ・(一社)日本ホテル協会 ・(一社)全日本シティホテル連盟 ・(株)リクルートライフスタイル ・楽天(株) ・ヤフー(株)

 業界が一丸となって運営するようです。

Go To キャンペーンは4つある

さて、Go Toキャンペーンそのものは4つあります。今回はこのうち「Travel」だけを取り上げて説明します。

キャンペーンの概要

Go To トラベルの概要。旅行代金の半額を補助。ただし、補助される金額のうち30%相当はクーポンで還元される事になっている。

1人1泊最大2万円まで還元されます。泊数に上限はありません。ただし、2万円がすべて現金で返ってくるわけではなく、うち、30%はクーポンとして渡されます。なので、14,000円が現金で割引され、6,000円のクーポンを手渡される。というイメージです。

最もお得な旅行代金は?

2人1泊なら8万円が一番オトク。

たとえば、2人旅行なら、1泊8万円ピッタリのときに、最も割引率と金額が最大になります。交通費込みパッケージでもちゃんと旅行できそうな金額ですね。

3つの時期に分けられる。

実施の時期は3つに分かれる。

1. 7月22日〜26日

この期間は、消費者に直接還元されます。旅行行った後に申請します。還元率は35%。すでに予約済みでもOK。

2. 7月27日〜8月31日

この期間は事業者経由で還元されます。例えば旅行者が「Go Toトラベル対応商品」を作り、それは予め35%引いた金額で販売される。ということです。

3. 9月1日〜2021年3月31日(予定)

この期間は、旅行代金の35%オフに加えて、地元で使えるクーポン券が15%づつもらます。クーポン券の使える内容は「旅行先と隣接都道府県」「家賃や税金などには使えない」ということが決まっていますが、それ以上細かいことは決まっていません。
なお、当然ですが、予算が終了すると前倒しで終了になります。

 

7月27日以降、Go To トラベルの割引をうけるにはどうしたらいいのか?

準備が整った事業者から順番に割引価格で旅行を販売するそうです。いま、関係者の方は夜を徹して商品を作っているのではないかと思われます。

きっと、こんな感じの商品になるんじゃないかと思います。

2泊3日、交通費・ホテル込み、お一人様8万円。割引して52,000円で販売。といった感じです。

便乗値上げ?

当然ですが、これに対して便乗値上げがされるのじゃないか?と思っています。35%分丸々上乗せするか、もうちょっと穏やかなのかは定かではありませんが、僕が旅館の経営者なら、必ず便乗値上げします。

結局、この施策はコロナで打撃を被った旅行業界の方のための補助金の制度なので、便乗値上げするぐらいでいいのではないかと思っています。

ただし、便乗値上げが許されるかどうかは事務局の説明を聞いてみないとわかりません。正直、もうちょっと情報がほしいです。

補助金の流れ

この結果、補助金の流れはこんな感じになります。上述したとおり、事務局は旅行業界の人たちですから、旅行業界の人たちにも利用者にも補助金が流れる。という仕組みになっています。経営努力で集客を頑張ったところほどたくさんの補助金が貰える仕組みなので、競争原理も働きます。

一方で、「便乗値上げ」をするならいいのですが、しなかった場合、単なる「安売り」になります。ブランド価値などを保ってきた旅館などはどう対応するのだろうというのが気になります。本当にこの形の補助金が最適だったのか?検証が必要だと思っています。

最大の懸念点

 

政府としては「旅行者、事業者が自分で感染防止策を取ってね」ということだそうです。

どう考えても、今やるべきキャンペーンではないと思います。これが全国に広がる原因となったら、判断の是非を問われることになると思います。

いま、わたしたちにできること

当面行かない、という人が多いのではないか?と思います。

わたしも、もし便乗値上げがあるなら、あまり意味がないので、いま急いで行く必要はないかなと思っています。

 

 

もし、それでも旅行に行く場合ですが、まずは9月移行で検討します。

7月27日以降にどんな「Go To対応商品」がでてくるのかを見極められますし、クーポンの内容についてももうちょっと情報がでてきてからのほうが吟味できます。感染防止のために「行楽シーズンの分散」にも役立ちます。

どうしても8月中に旅行したい場合ですが、

まずは、「便乗値上げ」に乗りすぎないように、いまのうちにしっかりと「通常価格」を調べておきます。今の値段でもいいですし、去年の同時期でもいいです。とにかく自分が納得して払えるラインを考えます。

次に、自分が感染して、地方のあちこちに持っていかないように最大限の注意を払います。もちろん発熱したら行ってはいけません。

まとめ

Go To トラベルキャンペーンは事業者向けの補助金であり、利用者にとってのメリットは9月のクーポン券発行以降のほうが期待できると思っています。もちろん、実際そうなるかどうかは、今後の商品の発売動向をしっかりと見ていきたいです。

 

それよりも気になるのは「本当にいまやることなのか?」ということ。

 

このキャンペーンがあってもなくても、お盆の帰省などは分散すべきです。

 

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これで感染が全国に広がって、また全国規模で緊急事態宣言を出すことになり、「医療関係以外、全業種自粛」となったら、とんでもない経済クラッシュが起きると思います。

3月以降の施策だけでも国の財政バランスは相当崩れています。この崩れたバランスをもとに戻すのは将来の増税です。だれもそんなことは望んでないし、そうなるぐらいならいま旅行しなくても別にいいのですが。